その日もそのお店でエスプレッソを飲んでいたのですが
隣の席にお爺さん夫婦とその息子さん夫婦の4人家族がやってきました

お爺さん「この一番安いヤツでいいや！」
お爺さん「あまりよくわかんないけど、これでいいから！」
店員さん「かしこまりました…」
店員さん「エスプレッソをお持ちしました、こちらには砂糖を…」
お爺さん「いいよいいよ、自分でやるから！」
お爺さん「なんだこりゃ、苦ぇ！！」
お婆さん「わたしにも飲ませて…あぁ！ほんとに苦い！
　　　　　苦いね～、こりゃ苦いわ！」
息子さん「だから、店員さんが説明してくれたろ？」
お爺さん「あぁ～水が美味い！」
お婆さん「ほんとだ、水が一番美味しいね！」

わたしは隣の席でこの会話を聞いていて
も～おかしくておかしくて、笑うのを必死に堪えていたのですが
それと同時に思ったんです
「なんか、この二人の関係性って安定感、安心感があるな」って

今年は本当にコロナに振り回された年でしたよね
家に居る時間も多くなり、必然と家族と一緒の時間が増え
仲が良い、良くなる家族もいればそうでない家族も居たりしますが
この老夫婦はそんな危うさが全然無かったんです
二人してエスプレッソを飲んで眉間にしわを寄せて
「苦い、苦い」とは言っていましたが

なんでだろう？


これ、心理学でよく言う“受容と共感”なんですが
それを自然とこなしていたんです
パートナーシップでとても大事なのですが

お爺さんがエスプレッソを頼んで「苦い！」って言ったら
「だから店員さんが言ってたじゃない」とか（店員さんの味方になってる）
「ほんとにいつも人の話聞かないんだから」とか（否定してる）
「まあ、しょうがないじゃない」とか（あまり感心がない）
そんな事を全く言わないんです！
一緒に「苦い！」とか「水が美味しい！」て言っていたんです
”受容と共感”です（この場合特に共感ですね）


「今までのパートナーシップは上手く行かなかったな～」
一緒に感情を共有(共感)出来てるかな？出来てたかな？って

「まあ、…」とか「だけど…」といった言葉が多いと
ちょっと気にしてみたほうがいいかもしれませんよ

エスプレッソお爺さん＆お婆さんにまた会いたいな～